本記事は、2020年10月25日に京都競馬場芝3000mで開催される「菊花賞」(G1)の1週前追い切り評価です。レースは3歳牡牝馬齢戦。現時点の登録馬は29頭、うち追い切り映像の更新されていた馬は23頭でした。本追い切りの評価はレース週の更新になります。
アイアンバローズ 57.0 【B-】
栗東坂路併せ。前半から強めに促していき、相手を置き去りにする内容。左手前を決めると体の向きが進行方向より右になり、首の上下動も同じライン上になる。まっすぐ走ることを考えれば理にかなってはいるが、体幹がまだ整っていない。頭は高く、四肢の可動域も狭め。
アリストテレス 57.0 【B】
栗東CW併せの内。馬場の真ん中外目を通り、直線は1馬身差追走。軽く促してアタマ差先着した。肩の出がいまいちで前さばきは硬いが、後脚は飛節のクッションを効かせてやわらかに蹴れている。
アンティシペイト 57.0 【B】
美浦W3頭併せの外。内はサトノフラッグ、中はダノングロワール。馬場の真ん中内目を通り、直線は外からアタマ差程度ずつ先行。先に抜けた内を目標に中と併せて伸び、3頭が併入。ゴール後は内と併せて伸び、若干前で運べた。エンジンのかかりは少し遅いが、手ごたえは3頭の中で最も良い。
ヴァルコス 57.0 【B】
栗東CW3頭併せの中。馬場の真ん中外目を通り、直線は内と並んで外をアタマ差追走。促して内にアタマ差遅れ、外にアタマ差先着した。少し重めなところはあるが、1週前としては十分。四肢の可動域は広く、遅れはしたが悪くない動き。
ヴェルトライゼンデ 57.0 【B+】
栗東CW併せの内。馬場の外目を通り、直線は2馬身差追走。右手前のまま並びかけて、少し前に出ると手前を替え、回転襲歩のスピードをそのまま推進力につなげるような加速で鋭く伸び、4分の3馬身先着した。カーブを左手前で走っていて、コーナー直前に右手前に替えたことは気になるが、それ以外は問題ない。脚元のスピード感も十分。
エンデュミオン 57.0 【A】
栗東CW併せの外。馬場の外側を通り、直線は1馬身差追走。カーブから積極的な動きで、手ごたえ良くコーナーを回るとそのまま加速して相手を抜き去り、前に居た関係ない馬もとらえてゴール。頭を低く保ってキビキビとした動き。長く良い脚を使えた。
ガロアクリーク 57.0 【B】
美浦W4頭併せの外。馬場の外目を通り、直線は並ぶ3頭を半馬身差追走。並ぶ間もなく交わして2馬身ほど前に出たが、終い疲れて差を詰められた。頭の高い走りはいつもどおりで問題なく、脚元には弾力性がある。ただ、スタミナは少し不安かもしれない。
キメラヴェリテ 57.0 【B】
栗東坂路単走。最後まで右手前で、右前肢が少し外に出る。手前前肢に頼っていない点は良いが、走りのバランスとしては微妙なところではある。全体として見ると、馬なりにリラックスして駆けられていて悪くは見せない。
コントレイル 57.0 【A】
栗東CW併せの内。外はタイセイモンストル。馬場の外目を通り、直線は2馬身差追走。相手を全く問題にせず、パワフルに抜き去って置き去りにした。一度使ってテンションが上がっている点は長距離戦を考えると気になるが、十分にA評価に足る動き。
サトノゴールド 57.0 【C-】
栗東CW併せの外。コーナーは楽走。ほぼ並んで直線を向いたが、促してもステッキを入れても伸びず、グイグイと引き離され、2馬身以上遅れた。
サトノフラッグ 57.0 【B-】
美浦W3頭併せの内。外はアンティシペイト、中はダノングロワール。内ラチ側を通り、直線は外からアタマ差程度ずつ追走。コーナーから加速して半馬身ほど前に出たが、そこで動きをセーブしてゴール地点ではほぼ併入。その後2頭に前へ出られて馬なりに食い下がらなかったことは気になる。体も小さく見せる。
タイセイモンストル 57.0 【B】
栗東CW併せの外。内はコントレイル。馬場の外側を通り、直線は2馬身差先行。並ぶ間もなく交わされ、置き去りにされたが、相手が相手なので仕方がない。並んだときに食い下がろうとする姿は見せており、勝負根性もありそう。
ダノングロワール 57.0 【B】
栗東CW3頭併せの中。外はアンティシペイト、内はサトノフラッグ。先に抜けた内を目標に外と併せて追い、ゴール地点ではほぼ併入。その後外と並んで駆けたが外が少し前に居て並ぶところまではいかなかった。
ターキッシュパレス 57.0 【B-】
栗東CW3頭併せの外。馬場の外目を通り、直線は内から半馬身差ずつ追走。中と併せて内を置き去りにしたが、追っても中には届かず半馬身遅れた。評価はマイナスとするが、活気はあり、体も少し太く見えるのでこの一追いで変わりそう。
ディープボンド 57.0 【B+】
栗東CW併せの内。映像は直線のみで、通ったコースは馬場の真ん中外目。動きはスローに見えるがストライド走法のため問題ない。大きな完歩で1完歩ごとに差を広げて2馬身先着した。きれいな全身運動ができていて、距離も合いそう。
バビット 57.0 【A】
栗東CW併せの内。馬場の真ん中外目を通り、ほぼ並走して直線へ。正しい手前でコーナーを回り、直線もきちんと手前を替えた。活気は十分で体を大きく使い、相手を威嚇してから抜き去り、置き去りにした。
ビターエンダー 57.0 【B+】
美浦W併せの外。馬場の外側を通り、直線はクビ差追走。カーブから積極的な動きで相手と並んでしばらく折り合い、そこから加速。相手はついてこられず一人旅でゴールした。コーナーで少し着地がバタバタしたが、直線の内容は秀逸。評価は高くつけたい。
ヒートオンビート 57.0 【B】
栗東坂路併せ。強めに追って3馬身先着した。抜け出すときに相手と馬体を離したことは割引だが、脚元は力強く最後まで集中して駆けられた。
ブラックホール 57.0 【C】
美浦W併せの内。馬場の外側を通り、並走して直線へ。最後まで手前を替えずちょこまかとした動き。追って伸びず1馬身半遅れた。体も小さく見せる。
マンオブスピリット 57.0 【C】
栗東CW3頭併せの中。馬場の外目を通り、直線は内を半馬身差追走、外に1馬身差先行。終いハードに追ったが軽く促す程度の内に1馬身半遅れ、馬なりの外とほぼ併入した。見栄えのしない内容。
ラインハイト 57.0 【B】
栗東CW併せの外。馬場の外側を深く入り、並走して直線へ。手前を替えようとして替えられなかったのは割引で、そのため四肢の可動域は狭い。ただ、この状態で1馬身4分の1先着できており、集中力は高く体幹もしっかり。評価は据え置きたい。本追い切りでは手前に注目。
レクセランス 57.0 【B】
栗東CW3頭併せの内。馬場の真ん中を通り、3頭がほぼ並んで直線へ。一杯に追った外と中に対し、軽く促して楽に前に出ると1馬身先着した。トモは少しゆるめで後脚の力強さは不足気味だが、折り合いはきれいについていて、操縦性は高そう。
ロバートソンキー 57.0 【B】
美浦坂路併せ。活気十分に動いて1馬身先着した。地面に蹄を叩きつけるように着地する荒々しい動きで、長距離でどうかはわからないが、馬の状態は良さそう。
参考ステップレースの結果