ジャパンC 2020 レース回顧

2020年12月2日水曜日

着順 馬番 馬名 性齢 斤量 タイム 評価 人気
12アーモンドアイ牝555.02:23.0A1
26コントレイル牡355.02:23.2B2
35デアリングタクト牝353.02:23.2B3
41カレンブーケドール牝455.02:23.2B-5
515グローリーヴェイズ牡557.02:23.3A4
63ワールドプレミア牡457.02:23.8B-7
77ミッキースワロー牡657.02:23.8B-10
84キセキ牡657.02:24.1B6
912マカヒキ牡757.02:24.2B+11
108ウェイトゥパリス牡757.02:24.6B9
1110パフォーマプロミス牡857.02:24.8B12
1213ユーキャンスマイル牡557.02:25.0C8
1311クレッシェンドラヴ牡657.02:25.3B14
149トーラスジェミニ牡457.02:25.6B-15
1514ヨシオ牡757.02:29.2C13


総評


A評価2頭、B+評価1頭。これら3頭は2週連続のプラスで、加えてワールドプレミアを1週前にB+評価していた。結果は、3強レースで1~5番人気が掲示板を独占する堅い決着。個人的には、馬の能力値でアーモンドアイを100とすると、コントレイルが牡馬牝馬の補正なく、95~105、デアリングタクトは古馬と3歳の補正なく80くらいだろうと見ていた。コントレイルは同斤量、デアリングタクトは2キロ差のため数値は90くらいまでアップ。そこに追い切りの印象を加味すれば、アーモンドアイ、デアリングタクト、コントレイルの順になるのかなと考えていた。カレンブーケドールは1枠1番で戦績も優秀だったが追い切りはいまいち良く見えず、グローリーヴェイズは追い切り良かったが大外枠は不利。そう考えてパドックを見たのだが、順位は逆転した。
 

パドック


アーモンドアイは、昨年の凱旋門賞のエネイブルを思い出させるようなパドックで、半腱半膜様筋がやわらかそう。エネイブルは2着に負けてしまったのだが、アーモンドアイは負けないだろうと思えるほど抜けて良く見えた。コントレイルは菊花賞時より劣る雰囲気だったが、1週前、本追い切り、パドックとどんどん印象が良くなった。口をモゴモゴさせていたが、この馬はその程度で崩れないと見て2番手評価。デアリングタクトは、明らかに前走より見劣った。体を小さく見せていて、馬券圏外の可能性も想定した。穴でクレッシェンドラブが良く見えたが、さすがにこのメンバーでは能力が足りなかった。

ポイント


キセキの大逃げ。1コーナーでヨシオが並んできたが譲らず、それからは一人旅。後続を大きく引き離して逃げていく。アーモンドアイは先行好位。グローリーヴェイズはその前につけた。デアリングタクトとコントレイルはアーモンドアイを2馬身程度追走する位置。直線。キセキは10馬身ほどのリード。早めに動いたのはグローリーヴェイズだったが、追い出しのタイミングで内にささってしまった。そのためアーモンドアイはスムースに加速。外からコントレイルが迫ったが、寄せつけず引退レースを飾った。
 

分析


勝ち時計の2:23.0は、優秀。3歳時に自身がマークした2:20.6には遠く及ばなかったが、それでも十分だろう。勝ったアーモンドアイはこれで繁殖入り。母系でサンデーサイレンスが近く、ロードカナロア産駒。国内で相手を探すと交配相手は限られてくることもあり、エピファネイアが有力らしい。この時期の引退なら、種付けシーズンまでゆっくりと母になる準備をできる。子どもたちの走りが楽しみだ。2着コントレイルは強い競馬。今回もすばらしい走りだったが相手が強かった。とはいえまだ成長の見込める3歳馬。無事に現役を終えればディープインパクトの後継種牡馬になることはほぼ確実だろう。3着デアリングタクトは、コントレイルと馬体を合わせて直線に入ったが、そこから内にささってしまった。そのシーンを繰り返して見てみたのだが、コントレイルが左に跳んだ完歩があり、それを怖がったように見える。牡馬と戦うのは新馬戦以来で、圧力を感じたのかもしれない。そのまま並走できれば2着はあったかもしれない。カレンブーケドールとグローリーヴェイズは能力の高さを示したが、レースの質は違った。仮にグローリーヴェイズが追い出しを遅らせてアーモンドアイの2着を狙いにいっていれば、2着に入れた可能性は高い。一方、カレンブーケドールは着を拾いにいって4着にがんばった。賛否はあるだろうが、この舞台で天下のアーモンドアイ様に勝とうと動いたグローリーヴェイズはレースを盛り上げてくれた。川田騎手はキセキの元主戦で、キセキの逃げ残りの可能性も視野に入った早仕掛けだった可能性もあるが、そう考えると、キセキに全盛期の力は残っていないという推論が成り立ち、それは寂しいので考えないようにしたい。キセキの大逃げは1コーナーで掛かったためという浜中騎手のコメントがあり、ヨシオはレースを盛り上げるという意味ではいい仕事をしたことになる。キセキにとっては災難だっただろうが。今回、無敗を続けてきたコントレイルとデアリングタクトに初めて土がついた。それでも両馬は高い能力を示した。アーモンドアイの引退で、来年の古馬中距離戦線を盛り上げてくれそうだ。

評価詳細へ
https://jp-horse-breaking.blogspot.com/2020/11/Japan-Cup.html

             

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