着順 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | タイム | 評価 | 人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 11 | サトノクラウン | 牡5 | 58 | 2:11.4 | B- | 3 |
2 | 2 | ゴールドアクター | 牡6 | 58 | 2:11.5 | B | 5 |
3 | 8 | ミッキークイーン | 牝5 | 56 | 2:11.7 | B+ | 4 |
4 | 6 | シャケトラ | 牡4 | 58 | 2:12.0 | B+ | 2 |
5 | 7 | レインボーライン | 牡4 | 58 | 2:12.3 | B+ | 7 |
6 | 1 | ミッキーロケット | 牡4 | 58 | 2:12.3 | B | 8 |
7 | 3 | スピリッツミノル | 牡5 | 58 | 2:12.6 | B | 9 |
8 | 5 | シュヴァルグラン | 牡5 | 58 | 2:12.6 | B- | 6 |
9 | 10 | キタサンブラック | 牡5 | 58 | 2:12.7 | B- | 1 |
10 | 4 | クラリティシチー | 牡6 | 58 | 2:12.9 | B- | 11 |
11 | 9 | ヒットザターゲット | 牡9 | 58 | 2:13.2 | B- | 10 |
総評
A評価なし、B+評価3頭。1週前にシャケトラをA評価、ミッキークイーンをB+評価していたが、これら2頭は本追い切りでもプラス評価。2週合わせてプラス評価は3頭という寂しい結果のレースで、勝ったのは1週前C、本追い切りB-のサトノクラウン。プラス評価の3頭は3~5着と掲示板には載った。
パドック
抜群に良く見えたのはシャケトラだった。あらゆる関節がやわらかに動いており、四肢の可動域は十分。毛ヅヤもピカピカだった。これで負けたのだから仕方がない。陣営も納得だろう。抜けた1番人気キタサンブラックは、ヨダレを垂らしていた。とはいえこの馬は天皇賞・春でも同様にヨダレが見え、それでも勝ったのだから切るまではいかなそう。トモは前走時よりゆるく見えた。勝ったサトノクラウンは可動域十分で馬体にも丸みがある。ただ、ゼッケン下に発汗が見られ、そこまで見栄えはしなかった。ゴールドアクターは相変わらず入れ込んでいたが発汗はいつもよりましで、尻ッパネするシーンは映らなかった。追い切りでも感じたが、力強さよりやわらかさが出てきた印象で、それがレースにどう出るのか気になった。追い切り高評価組残りの2頭。レインボーラインは白い汗が飛節まで垂れており割引。ミッキークイーンはそこまで強調材料はないものの悪くもなかった。
ポイント
注目の先行争いは、クラリティシチーがじわりと出て、それをシュヴァルグランが交わす。2番手にシャケトラがつけた。キタサンブラックは3番手。カーブでは3頭分外を回す形になった。向こう正面でサトノクラウンが掛かり気味に上がり、外からキタサンブラックに並びかけて行ったが、そこで折り合い控えることができた。3コーナーでシュヴァルグランは内を開けた逃げ。最内でクラリティシチーが上がってきたが、2頭のがんばりは直線まで。直線はシャケトラが先頭。キタサンブラックは伸びない。しかしシャケトラにも突き抜ける脚はない。外からサトノクラウンが抜け出し、内から差したゴールドアクターが2着。最後に外から伸びたミッキークイーンは、ゴール前の脚色は目立ったが3着までだった。
分析
勝ち時計の2:11.4は、稍重馬場を考えなくても速い。11秒台が出たのは2012年オルフェーヴルの2:10.9以来で、そのレースは良馬場だった。前半1000メートルが60.6とまずまず流れ、先行馬総崩れの厳しい展開。4着に残ったシャケトラは、能力を見せたと言える。サトノクラウンは強い内容。3コーナーできれいに控えて脚をため、直線できっちり伸ばしたデムーロ騎手の好騎乗もあった。2着のゴールドアクターは馬が変わった印象で、それがレースで良い方に出たようだ。やわらかな脚さばきで伸びられており、次走が楽しみな内容だ。キタサンブラックは昨年2:12.8、今年は2:12.7と、前年より速い時計で走ってはいる。ただ、通ったコースがかなり外で、自分でペースを作れず嫌気がさしたのかもしれない。
評価詳細へ
http://jp-horse-breaking.blogspot.jp/2017/06/TakarazukaKinen.html
※以下、他サイトに提供した記事を再掲します。
■評価一覧
水曜朝の栗東は大雨で、関西馬の追い切りタイムは参考外。横殴りの雨の中追い切られた馬も多く、今回の評価は難しいものになりました。一方、美浦の追い切り時間は雨が降る前だったようで、関東馬にとっては輸送の不利を帳消しにしてくれるかもしれません。なお、出走予定の全馬が水曜に追い切っています。
■人気馬の追い切り
キタサンブラックが断然の1番人気になるでしょう。この馬は馬格があり、それを生かして大きく動く走法で勝ってきました。初めて追い切りを見たのが2歳時のスプリングS。当時の追い切り評価を引用します。
1枠1番 キタサンブラック 牡3 56.0 北村宏司
【B+】CW併せ。終始馬なりで、内の相手を追い、鞍上は特に何のアクションもなく、馬格の違いだけで追い抜き、半馬身先着。ものすごく強い馬なのか、それとも仕上がっていないのか。この追い切りではわからないのだが、思い切ってB+をつける。
※http://jp-horse-breaking.blogspot.jp/2015/03/SpringStake.html
その後順調に成長を遂げ、昨年の年度代表馬に選出されました。天皇賞・春の走りを見ていると、この馬を負かせそうな馬は居ないように感じます。今回の追い切りでは、馬場の真ん中外目で3頭併せの内。この馬は走行距離の長くなるラチ側を走ることが多いので、歴戦の疲れによるデキ落ちと見ることもできますし、雨で馬場が悪い中、疲れさせすぎないようにしたと見ることもできます。評価はB-ですが、この馬は絶対的な能力が高く、近走は追い切りが良く見えなくても勝っています。状態は良くて平行線と見てよく、能力を信じるかどうかが、この馬の取捨の決め手になるでしょう。
■穴馬ピックアップ
キタサンブラック以外はすべて穴馬と呼べそうなオッズがつきそうです。1週前追いではシャケトラが抜群でした。前脚を伸びやかに使えており、鮮やかに脚元が回転します。本追い切りはセーブした内容でしたが、好状態でレースに向かえそうです。しかしこの馬、Netkeibaの予想オッズでは2番人気になっています。穴馬と呼べるのかどうか微妙です。
その予想オッズ3番人気のミッキークイーンは、本追い切りで手前を替えなかったことが気になりました。全体的な動きは良く、不安点はそこだけ。阪神牝馬Sではきちんと手前を替えており、おそらくレースに行けば問題ないだろうとは考えています。
人気がなさそうな好追い切り馬はレインボーライン。1週前追いと本追い切りがほとんど同じような内容で、タイムは出ていないのですが、まじめに走る完歩には見るべきものがあります。前脚と後脚が同一ライン上で動き、推進力の逃げない体の使い方をできています。タイムを重視すると見逃してしまいそうですが、穴に一考すると面白いかもしれません。