マイルチャンピオンシップの反省と全着順-2016年11月20日のレース

2016年11月24日木曜日

1着【B-:3人気】16番 ミッキーアイル 1:33.1
2着【A:2人気】8番 イスラボニータ 1:33.1
3着【B+:7人気】15番 ネオリアリズム 1:33.2
4着【C:14人気】6番 ダノンシャーク 1:33.4
5着【B+:1人気】2番 サトノアラジン 1:33.4
6着【B:5人気】7番 フィエロ 1:33.4
7着【B:9人気】17番 ガリバルディ 1:33.5
8着【B-:8人気】10番 マジックタイム 1:33.6
9着【B+:6人気】4番 ロードクエスト 1:33.6
10着【B-:10人気】1番 ディサイファ 1:33.7
11着【B:15人気】14番 クラレント 1:33.8
12着【B:13人気】12番 ウインプリメーラ 1:34.0
13着【B:18人気】11番 テイエムタイホー 1:34.2
14着【C:16人気】13番 ダコール 1:34.5
15着【B:17人気】18番 サンライズメジャー 1:34.5
16着【B:4人気】5番 ヤングマンパワー 1:34.6
17着【B:12人気】3番 スノードラゴン 1:35.7
18着【B+:11人気】9番 サトノルパン 1:38.1

A評価1頭、B+評価4頭。ただし、1週前にB+評価した馬も多かった。イスラボニータが2週連続A評価。そしてイスラボニータを除いて、2週の追い切りでA評価をつけた馬は1頭もいなかった。馬柱から案外人気しないのではないかと考えていたのだが、2番人気に支持されて2着。1着には2週連続B-評価のミッキーアイルが入った。この馬はパドックで拾えた。そして3着に人気薄のB+評価ネオリアリズムが入ったので多少は参考になったかもしれない。とはいえ、このレースは最後の直線で事件があったため、まともならB-評価のディサイファが3着に来ていた可能性もある。





パドック。追い切り高評価組ではロードクエストがうるさく、ガリバルディが+14キロで気配いまいちなことを除けば、みなさん良く見えた。順番をつけるのは難しかったのだが、サトノアラジンがやはり良い。馬格があってやわらかく、雰囲気も堂々としていた。追い切りいまいちだったミッキーアイルは、パドックでは2番手評価。穴はサンライズメジャーかな、と見た。
レース。そろったスタートからミッキーアイルが先頭へ。早めに内側へ切れ込みながら、馬場のきれいな真ん中をコースロスなく通り、3コーナーへ向かう。2番手にネオリアリズム、3番手にサンライズメジャー。イスラボニータは中団の前。サトノアラジンは内でじっとしている。前半3Fは34.4。直線。ミッキーアイルのリードは1馬身。ネオリアリズムが並んでくる。京都の外回りで開いた内を、川田騎手とサトノアラジンが追い上げる。しかし、直線半ばでミッキーアイルが大きく外へよれ、ネオリアリズムが後退。直後まで来ていたサトノアラジンが止まり、その横につけていたディサイファは武騎手が落ちそうになる不利。影響を受けなかったサトノアラジンは立て直して伸びたが2着まで。再び盛り返したネオリアリズムだが、最後はイスラボニータがミッキーアイルに馬体を合わせに来たため進路がなかった。





勝ち時計の1:33.1は、そこまで強調できない。過去10年、良馬場で33秒台決着になったのは2009年カンパニーの1:33.2のみだ。とはいえ、テンの1Fと終い1Fが12秒台なのを除いて、残りはすべて11秒台以下。ラップそのものは珍しくないのだが、それで逃げて勝ったことに価値はある。一方、ミッキーアイルは直線で加害馬にもなった。ミッキーアイルは、本当に勝てたのか。JRAが着順どおり確定したということは、「不利がなかったと仮定しても被害馬はミッキーアイルに先着できなかった」という意味になる。報道では「確かにミッキーアイルが勝っていたけれど右からステッキを入れるのはうんぬん」という記事が多いのだが、繰り返し映像を見てみた。

まず、ミッキーアイルとネオリアリズムの比較。この2頭は前に居たのでわかりやすい。2頭には、直線を向いたときに1馬身~1馬身半差があった。残り2Fの標識の手前で、ネオリアリズムが追いつく。一般映像で横から見ると標識のところでミッキーアイルが二の脚を使って引き離したように見えるのだが、実は違う。このときネオリアリズムが勝手に右に少しよれたために、ミッキーアイルの一完歩が勝っただけだ。ネオリアリズムは立て直し、そこから再び差を詰めてほぼ並んだ。ここでミッキーアイルが斜行。一般映像ではミッキーアイルがものすごい二の脚をつかったように見える。しかし、ネオリアリズムは寄られて左に飛んだために遅れただけ。さらに、左前からイスラボニータが来て、進路がなくなった。不利がなければ、先着していた可能性はある。

次に、サトノアラジンとディサイファ。不利を受けた時点で、ネオリアリズムとの差は1馬身程度。2F標識時点で3馬身の差があり、サトノアラジンはそこから16完歩で2馬身詰めた計算になる。ミッキーアイルは2F標識から27完歩でゴールしており、それに合わせると残りは11完歩(実際には伸びているので10完歩かもしれないが、サラブレッドの1F平均は28~30完歩と言われているので仮に11完歩とする)。ディサイファは2F標識時点でサトノアラジンより半馬身後ろであり、不利を受けた段階で脚色はより良く見えた。2頭は並んでから叩き合って伸びており、脚色が同じ(ミッキーアイルの伸びはわずかに衰え、2頭は伸びてくる)なら先着していたかもしれない。ただ、ミッキーアイルはネオリアリズムのさらに1馬身前に居たため、残り11完歩では届かなかった可能性の方が高そうではある。

最後に蛇足。着差がアタマ差だったイスラボニータについて。直線は右に切れ込みながら伸びてきた。コースの図を書いてコンパスを使えば、同じスピードでまっすぐに走れば勝っていたことがわかる。こればかりは勝負根性や馬場状態などの要素もあるので、なんとも言えないが。というわけで、イスラボニータは現実にまっすぐ走らなかったので、先着することはない。ただし、不利がなく4頭が一線で伸びていたならば、右に切れ込む角度は幾分ましになったかもしれず、そうなった場合先着していた可能性はある。

評価詳細へ
http://jp-horse-breaking.blogspot.jp/2016/11/MileChampionship.html

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