エリザベス女王杯の反省と全着順-2016年11月13日のレース

2016年11月16日水曜日

1着【B-:3人気】3番 クイーンズリング 2:12.9
2着【B:12人気】9番 シングウィズジョイ 2:12.9
3着【A:2人気】1番 ミッキークイーン 2:13.1
4着【B+:5人気】15番 パールコード 2:13.2
5着【B-:14人気】13番 プリメラアスール 2:13.4
6着【B:1人気】2番 マリアライト 2:13.5
7着【A:6人気】10番 シュンドルボン 2:13.5
8着【B+:4人気】8番 タッチングスピーチ 2:13.7
9着【B:7人気】7番 マキシマムドパリ 2:13.7
10着【B:10人気】12番 アスカビレン 2:13.7
11着【C:9人気】11番 デンコウアンジュ 2:13.9
12着【C:13人気】5番 メイショウマンボ 2:14.0
13着【C:8人気】4番 ヒルノマテーラ 2:14.1
14着【B-:15人気】6番 プロレタリアト 2:14.4
15着【B-:11人気】14番 シャルール 2:14.6

A評価2頭、B+評価2頭。A評価の2頭は1週前B+評価で、1週前はA評価がゼロだった。面白いのは、1週前から1頭を除いてすべての馬が本追いきりで評価を上げてきたこと。そして、唯一B→B-と下げたクイーンズリングが勝った。1週前は動きの鋭さをほめていて本追い切りではスロー。そういう調整だったのだろう。今後注意したい。






パドック。淀はそれほど混んでおらず、10Rからパドックに居続ければ、かなり前で見られた。初めから最後まで、最も良く見えたのはマリアライトだった。良く見えたというより、1頭抜けていた。馬が違う。格というものを再認識させられた。パールコードは馬格があり、好馬体。はじめは落ち着いていたのだが、途中から気合い乗りが良くなりすぎ、入れ込んできた。後半にかけてましになってきたが気がかりだった。ミッキークイーンは+10キロ。太くは見えなかったが、気配はいまいち。踏み込みはしっかりしており、能力はある程度出せそうだった。追い切り良かったシュンドルボンは途中から発汗がひどくなってきた。パドックで面白そうだったのはプロレタリアト。見栄えのしない馬なのだが、生き生きとした動きで、能力以上の力を出せそうだった。勝ったクイーンズリングはマリアライトの後ろ。毛ヅヤはひといきだが、脚元はしっかりしており、尾を後脚に巻き込んで歩けている。いちおう押さえには入れたが勝つとは思わなかった。シングウィズジョイはパドックでも良かったタッチングスピーチの後ろで全く目立たなかった。

レース。スタートはそろった。スタンド前でプリメラアスールが押して先頭へ。内からメイショウマンボが続く。1コーナーでちょうど先行勢に取り付くように、パールコードがすっと外を上がってくる。4番手はシングウィズジョイ。その後ろにミッキークイーンとマリアライトが並んで1コーナーへ。ここで事件発生。マリアライトの外に2頭居て、4頭が並んでカーブする形になった。最外のシャルールにとってこのままでは大きなコースロスになる。そのためだろうか、それとも内が見えていないのか、福永騎手は内目に寄ろうとする。内に居たマキシマムドパリが若干の影響を受けて右側へずれる。そのせいでマリアライトが弾かれた。さらに余波を受けて後ろに居たプロレタリアトが大きく後ろに飛ばされてしまった。マリアライトはそこから立て直し、ペースは落ち着いて3コーナーへ。前半1000メートルは1:01.8。馬群はある程度縦長で、各馬が直線の位置を取りに行く。蛯名騎手も大きくアクションするが、マリアライトの反応は良くない。直線。プリメラアスールをパールコードが交わす。両馬の間をシングウィズジョイが割ってきて先頭へ。しかしゴール前、同じところを伸びてきたクイーンズリングが前をとらえた。3着には外を伸びたミッキークイーン。マリアライトは終いよく伸びたが6着同着までだった。






勝ち時計の2:12.9は、それほど強調できない。過去10年、良馬場で開催されたエリザベス女王杯は、ほとんどが11秒台の決着だった。勝ったクイーンズリングは道中中団で脚をため、直線で弾けた。2着のシングウィズジョイは、スローペースに恵まれたとはいえ、好位からきれいに抜け出してきた。この馬の好走条件がよくわからない。マリアライトはアクシデントさえなければ、結果は違っていたはずだ。次走は有馬記念。人気を落としたら狙いたい。川田騎手は最高の騎乗をした。大外枠から1コーナーへの入り方は完璧で、道中も考えうる最善の位置をキープ。そして最後の直線では、芝の状態が良い外目の最内にさっと誘導し、そこをまっすぐに走らせた。今回の4着は、現時点におけるパールコードの能力の限界だろう。ただ、まっすぐに走るのは馬の能力でもある。まだ3歳であり、馬格もあるこの馬を上手に成長させることができれば、相当強くなるかもしれない。

1コーナーのアクシデントについて。映像を繰り返し見た。もう少し解像度が高ければいいのだが。ただ、この画質でも蛯名騎手が全く悪くないことはよくわかる。一般映像のアングルでは、蛯名騎手が外へ出そうとしたために、事故現場に突っ込んでいったようにも見えたのだが、上から見ると原因の所在は明らかだ。マリアライトはきちんと折り合い、内から2頭目のポジションでカーブしていた。自分のコースを自分のリズムで走っている。何もなければそのまま内目でじっとしていただろう。悪いのは、明らかに福永騎手だ。とはいえ、“悪さ”のレベルは微妙。内に居たのがマキシマムドパリだけであれば、おそらく制裁対象になっていない程度の締め方だった。というわけで読者のみなさま、あのアクシデントについては、だれに対しても、深く恨まないであげてください。そして、映像を確認するまでずっと文句を言ってきた蛯名騎手、すみませんでした。最後に、ほとんどの人にとってはどうでもいいことかもしれず、実際に話題になっていないのだが、プロレタリアトがあそこで影響を受けなければどんなレースをしていたのか、見てみたかった。パドックでの状態はとても良さそうだった。

評価詳細へ
http://jp-horse-breaking.blogspot.jp/2016/11/QueenElizabethIICup.html

勝ったクイーンズリング。尾を巻き込むように歩いているのは好調の印。
2着のシングウィズジョイ。パドックではあまり目立たなかったが。
ミッキークイーンは3着。後ろがマリアライトで、比較してしまった。
おまけ。パールコードと川田騎手。4着に敗れたが、騎乗はすばらしかった。

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